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アストルティアとIT業界で戦う無名戦士の墓誌

ソーシャルゲームに宿るバーチャルボーイと横井軍平の魂

最近読んだ『横井軍平ゲーム館』という書籍内に興味深い一節があったので転載する。

 

ご存知のとおり、バーチャルボーイは商品としては失敗に終わった。

あまりにもマニア向けすぎると市場に受け取られたからだ。

ところが、横井氏の発想は違った。

競争の時代に入ったゲームの世界をもう一度原点に引き戻せないかという挑戦だったのだ。

バーチャルボーイはマニア向けの商品ではなく、ゲームにあまり馴染みのない初心者を狙ったのだという言う。

 

ゲームとは本来暇つぶしのためのものである。ところが今のゲームは、非常に複雑になってプレイヤーに高度なテクニックを求めるものや、プレイするのに膨大な時間がかかるものが多い。

確かに子供たちやゲームマニアの間ではこのようなゲームは高い評価を受けてはいるが、それ以外の人たちはまったく入り込む余地がなくなっているのも実情だ。

(中略)

ゲーム人口が確実に先細りになっている。これをもう一度引き戻そうというのがバーチャルボーイの挑戦だった。

 

 ゲーム内容のマニアック化、ゲーム人口の減少という問題は、バーチャルボーイの発売された20年前にすでに顕在化していた。そしてそれは最近まで進行していた。そう、ソーシャルゲームゲームが世に出るまでは。

 

ボタン連打で札束で殴りあうだけのゲームはさすがになりを潜めるようになったが(まだあるのかもしれないけど)、それでも専用機に比べるとほとんどの操作が大幅に簡易化されており、金さえ積めばバカでもクリアできる。金払ってアイテム買えば時間がなくても大丈夫。

結果として今までゲームを離れていた大人達がゲームに戻って来た。意図せずして横井軍平さんの念願をかなえてしまったのである(なんてこったい)。

 

つまりバーチャルボーイは現代に蘇ったバーチャルボーイであると言えよう。

 

銭にまみれて変わり果てた姿となったバーチャルボーイを見て、横井軍平さんは何を想うか。。。「コレジャナーイ」と絶句するのは間違いないだろうwww